2009年10月22日

新種のカニ化石、白浜で発見

和歌山県立自然博物館(和歌山県海南市船尾)の学芸員が白浜町の海岸沿いの地層で見つけたカニの化石が、約1600万年前のアサヒガニ科の新種と判明し、同館が発表した。白浜の地名にちなんで「ポノトゥス・シラハメンシス」と命名。24日から来年1月31日まで展示される。

 全長約3センチ。甲羅のほとんどが化石として残っており、右のハサミも確認できる。地学担当の学芸員小原正顕さん(36)が2001年5月20日、以前から通っていた同町南部の見草崎周辺の地層で採集した化石の中に含まれていた。

 同館と瑞浪市化石博物館(岐阜県)との共同研究で、同じアサヒガニ科のなかでも、甲羅前部の無数の小さなとげがないため、「アサヒガニモドキ属」ではなく、甲羅に縦に筋が1本入っていることから「ミサキアサヒモドキ属」とも違うことが分かった。先月、新属新種としてメキシコの学会誌で紹介された。

 新種と同じ新生代新第三紀(2330万年前~164万年前)のアサヒガニ科の化石発見は、これまで長崎、静岡、宮崎県の3例しかないという。

 小原さんは「白浜で見つかったカニの化石として、誰でも分かってもらえるような名前がついてうれしい」と話していた。

【読売新聞】
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化石の写真を見ましたが、カニのハサミまでくっきり見える状態で発見できるなんてすごいですね!○○万年前のものが、時を越えて現在に姿を表すなんて不思議な感じがします。 現代の私達の文化で、何万年後の未来に残せるものは何でしょうかik_60


Posted by icarus at 17:13